がんを患った時の障害年金
障害年金は障害がある方だけでなく、がん患者も障害年金を受給できます。
障害年金とは?
『よく老後の年金はどうなるのか?』と言う事が話題になりますが『障害年金』と言う言葉はあまり聞いた事がないかも知れません。
障害年金と言うのは怪我や病気によって生じた障害によってそれまでは正常に出来ていた日常生活であったり、労働に対して支障が出てしまった時に国から支給される公的年金制度の一つになります。
一定の障害状態にある事が条件になりますが、その他にも年金制度に入っている事や、保険料の滞納が無かったり等が申請の条件となります。
障害年金支給の条件とは?
初診日が国民年金または厚生年金の被保険者の期間中となっている事であり、また障害の状態としては原則として最初の診断日から数えて1年6ヶ月を経過している事が条件となります。
また身体の機能が通常の労働に対して制限を受けたり日常生活に対して著しく制限が出てしまう様な場合を指します。
ただし、障害の状況によっては、1年6ヵ月以内であっても申請することができます。
※がんの場合
身体状況 | 障害認定日 |
---|---|
人工肛門造設 | 装着日 |
人工膀胱・尿路変更術 | 装着日 |
喉頭全摘出 | 摘出日 |
在宅酸素療法 | 療法開始日 |
胃ろう等の恒久的措置実施 | 原則6か月経過日以降 |
治療の副作用による倦怠感・悪心・嘔吐・下痢貧血・体重減少などの全身衰弱 | 初診日から1年6か月 |
例えば抗がん剤によって生じる副作用となる倦怠感、末梢神経障害、貧血、下痢、嘔吐、そして体重減に代表される一見、客観的に見ても分かりにくい内部的な障害がある場合でも、これらの原因が間違いなくがんの治療による副作用であり、現在の生活に支障が出ている事が認められるのであれば障害年金が支給される可能性があります。
基本的に障害年金というのは患者様自身が支払っている年金を元となって支給される物となります。
対象者自身が申請を行う事で初めて支給される制度となりますので、ご自身が申請対象となるかどうかについては積極的に確認される事をお勧め致します。
障害年金は給与が支給されていても申請対象にはなります。
また障害年金は5年間まで遡って申請する事ができます。
また傷病手当金を受給している間に、同じ障害によって障害年金の受給を申請する場合には傷病手当金は打切りとなりますので注意しましょう。
障害年金に関する誤解
障害年金は、ケガによる障害だけでなく、あらゆる病気が対象となります。もちろん、がんも障害年金受給の対象になるということです。
障害年金と言うのは年金を収める人達の当然の権利として状況に応じて受け取る事ができますので、特に恩恵的な扱いと言う事でもなく、障害年金を受け取ったからと言って将来老後になってから受け取る事ができる年金が減るという事はありません。
本来は経済的な支援が必要だったのにも関わらず、年金を受け取らなかったり申請をしないで過ごしてしまったということがないようにしましょう。
もし万が一障害年金を受け取れるのに受け取っていない場合は、5年さかのぼって申請できます。
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