診断の結果を上手に受け止めるには
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つらい気持ちや不安な気持ちを自分の中にため込まないで、家族や親しい友人、そして医療者に率直に話してみましょう。
ショックを受けるのも無理はありません
がんと告げられるのは衝撃的なことです。「がんの疑いがある」と言われてから、がんと告げられるまでの間も、不安でいっぱいだったと思います。
がんの告知を受けたとき、大きな衝撃を受け、動揺するのは当然のことです。「頭が真っ白になった」「ショックで涙が出た」「告知を受けた後、どうやって家に帰ったのか思い出せない」という人もたくさんいます。
また怒りが込み上げてきたり、気持ちが不安定になったりする人もいます。
食欲がない、不安で眠れない、前向きな気持ちになれないなど、こうした心の動きは、がんと告げられたとき、誰にでも起こることなのです。
つらい気持ちを話してみましょう
医学の進歩によってがんの治療成績は向上してきています。がん=死ではありません。
それでも、告知を受けた直後は、「まさか私が、がんであるはずはない」と病気を認めたくない気持ちが強くなり、絶望感にさいなまれることがあるかもしれません。
そんなときは、「とにかくつらい」「がんになってしまって悔しい」といった気持ちを自分の中にため込まないで、家族や親しい友人に話したり、感じたことを打ち明けてみましょう。
涙を流しても構いません。
心配をかけたくないからといって身近な人に話すことをためらう方もいますが、大事な人にこそ、まずは話してみましょう。
また、身近な人に話すことが難しいときには、がん相談支援センターのスタッフに話を聞いてもらうのもよいでしょう。
電話でも、あるいは直接会って話すこともできます。
つらい気持ちや不安を吐き出すことで、落ち込んでいる気持ちが少し軽くなるでしょう。
不安や落ち込みを少しでも和らげるために
がんと告げられた後に受けたショックや動揺は、多くの場合、時間の経過とともに少しずつ和らいでいきます。
落ち着いて心の整理ができてくると、担当医から受けた説明に対して、疑問やわからない点があることに気付くこともあるでしょう。
そのようなときは、担当医にあらためて尋ねておきましょう。
身近な人と一緒に聞くのもよい方法です。
落ち込んでいてとても不安なときには、無理に病気と向き合おうとする必要はありません。
音楽を聴いたり、絵を描いたり、映画を見たり、本を読んだり、日記を書くなど、自分らしく、リラックスできることを行ってみましょう。
また、これまでつらい状況を乗り越えるために行ってきた自分なりの方法を試してみましょう。
今の不安やつらい気持ちを軽くするために、役立つかもしれません。
また、診断されたときに相談して気持ちが軽くなった相手として「家族」「友人・知人」に続いて、「担当医」という回答が多く挙げられています*。
まずは「不安感が非常に強い」「眠れない」「食べられなくてつらい」といった悩みは、むしろ自然なことととらえて、担当医や看護師、がん相談支援センターなどに相談することから始めてみましょう。
安心につながる材料になるはずです。
医療者もあなたの心の悩みに応じた解決策をあなたと一緒に考えてくれる仲間です。
*厚生労働科学研究費補助金・厚生労働省がん研究助成金「がんの社会学」に関する合同研究班「がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査報告書『がんと向き合った7,885人の声』-がんの悩みデータベース作成に向けて」2004年6月
がんを告げられることでショックを受けるのは家族も全く同じです。
身近であればあるほど、不安や衝撃も大きいものです。
検査や診断の時点から、家族の方もがん相談支援センターを活用して、心配事や悩みを相談することができます。
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